SEAnews 1995-08-07 ArtNo.2667

【クアラルンプル】マレーシア大蔵省は3日、外国ファンド・マネージャーのマレーシアにおける営業ガイドラインを発表した。
それによると外国ファンド・マネージメント会社は少なくとも200万Ｍドルの払込資本を保持せねばならない。外資100％のファンド・マネージメント会社は外国資金のみの運用が認められ、マレーシア国内で資金を調達することはできない。
マレーシア人が30％以上出資するファンド・マネージメント会社はマレーシア国内での資金調達が認められるが、マレーシアを拠点に運用されるファンドは10億米ドル以上、個々のファンド中のマレーシアで調達された資金は1000万Ｍドル以上でなければならない。
外国ファンド・マネージメント会社は1口座以上の外貨勘定口座を地元の指定銀行もしくはオフショア銀行に開設できる。同口座は外貨建てファンドとその投資収益を預金するためのもので、オーバーナイト・バランスに制限は設けられない。
外国ファンド・マネージメント会社が地元で調達した資金を運用する場合、外国で調達された資金と分離して管理されねばならず、投資収益や配当を海外投資家に送金する際は外貨建てで処理されねばならない。
100％外資の外国ファンド・マネージメント会社の顧客サービスに伴う収入には10％の優遇税率が課され、地元と外国の双方のファンドを運用するファンド・マンージメント企業の顧客サービスからの収入には現行の法人税が課される。
マレーシアを拠点とするファンド・マネージメント会社の海外顧客の収入は以下の基準に基づいて処理される。海外における配当／利子収入やマレーシア国外における投資収入には課税されず、マレーシア国内における配当収入に対する一層の課税も行われない。マレーシアの政府債やマレーシアの格付け機関により格付けされた社債(転換社債を除く)からの利子収入は課税が免除される。マレーシア国内における不動産投資以外の投資収益は課税される。マレーシアを拠点とするファンド・マネージメント会社のマレーシア顧客の収入は、国内税法に基づいて処理される。
外国人駐在員の数は業務地域の範囲、ファンドの規模、これら駐在員の資格に基づいて決定される。(ST,BT:8/5)