SEAnews 1995-08-07 ArtNo.2662

【シンガポール】地元精密工具会社のエクセル・マシーン・ツールズは買収したハンガリー企業の体制固めや新工場の建設に伴う業務再編からシンガポール証取(SES)への上場を97年まで延期する方針だ。
ロビン・ラウ重役(MD/CEO)が4日記者会見し語ったところによれば、同社は2月に600万米ドルで買収したハンガリーの工作機械工場Ｅｘｃｅｌ－Ｃｓｅｐｅｌに更に400万米ドルを注入、設備の改善を図っているが、同社の経営が軌道に乗るまで、上場計画を延期する必要が有る。ロー・エンド工作機械の製造を手掛ける同工場は、倒産して売りに出されたものだが、既に2600万米ドルの受注を得、採算の見通しが立っている。
またエクセル・グループは今後、1）製造、2）貿易、3）エンジニアリング／研究開発(R&D)3部門を中核とする方針で、目下再編作業を進めている。同再編は今年末までかかる見通しだ。この他同社は目下、1600万Ｓドルを投じてブキ・バトに新工場を建設中で、来年6月に床面積1万5000平米の同工場が完成すれば、既存の2工場は新工場に統合される。新工場の面積は既存2工場の合計スペースの3倍以上で、製造能力も拡大される。米国市場の売上が営業額の60％を占め、また米国市場の10％のシェアを握る同社は今年60％増の4600万米ドルの営業額を見込んでいる。同社は昨年上海浦東区の8600平米の土地を購入しており、同地に500万米ドルを投じ工作機械工場を建設する計画だ。また将来はインドや南アフリカ市場の開拓も目指すという。(ST:8/5)