2001-07-19 ArtNo.26584
◆二輪車のバジャジ、ストリップ・バージョンで潮流逆転?
【ムンバイ】中核とするスクーター市場の縮小で業績の大幅な後退を強いられている地場二輪車大手Bajaj Auto Ltd (BAL)は、余分なデコレーションを取り除いたいわゆるストリップト・ダウン・バージョン(ユーティリティー・バージョン)のChetak及びSuperモデルの投入を通じて、スクーター、取り分けマニュアル・ギア・スクーターからモーターサイクルへの乗り換えの潮流に歯止めをかけることに成功したようだ。
インディアン・エクスプレスが7月17日、BALのRL Ravichandran副社長(ビジネス開発/マーケッtィング担当)の言として報じたところによれば、実際のところChetak及びSuperモデルを今年1月に発売して以来、ユーティリティー・バージョンがスクーター販売全体の40%を占め、今年1-5月の月間スクーター販売台数は、昨年の平均3万台から4万台に拡大した。
BALのマニュアル・ギア・スクーターの販売台数は一昨年(1999-00)の73万9916台から昨年(2000-01)の43万5699台に41%下降した。こうした中でBALは今年1月にユーティリティー・バージョンのChetak及びSuperを投入し、退勢挽回を図った。
同社の市場調査によれば、消費者は伝統的なマニュアル・ギア・スクーターに2万4000ルピー(US$511)以上を支払うことを望んでいない。しかし販売税の引き上げと触媒コンバーターの装備で、この種のスクーターのコストは2万7000ルピーに上昇した。両者のギャップを何らかの方法で埋めない限り、消費者は中古車もしくは他のより低価格なオプションに目を向けることになる。このためBALは価値工学(VE:value engineering)とマージン・カットを通じて3000ルピー(US$64)以上の実質的値下げを行った。
しかしRavichandran氏は、同社はスクーター販売に占めるユーティリティー・バージョンのシェアをこれ以上拡大することは考えていないと述べ、業績改善策の一環として輸出に一層拍車をかける方針を明らかにした。BALは近く南アメリカで初のディストリビューター会議を催すと言う。
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