2001-07-12 ArtNo.26524
◆インディアン・シームレス、新会社に資産移転しBIFRの管理回避
【プネー】Indian Seamless Steels and Alloys Ltd(ISSAL)は、産業財政再建局(BIFR)の管理下に置かれることを回避し、特殊鋼製造業者としてのアイデンティティーを維持するため、新会社Jejuri Steels and Alloys Pvt Ltd(JSAL)を設立、同社に全資産を移転する計画だ
エコノミック・タイムズが7月10日伝えたところによれば、JSALは1956年会社法セクション391及びセクション394の条文に基づき、額面10ルピーのISSAL株1株に対し、額面5ルピーの自社株1株を発行、ISSALと合併すると同時に、ISSALの社名も引き継ぐ。これによりISSALは清算されることなく、それ自身を解散できる。
ISSAL筋によると、目下同社株は1株20ルピー前後で取引されており、合併後株式の額面は2分の1に減少するが、株価は現状レベルを維持できる見通しだ。
会社法セクション100も減資を認めているが、その後恒久的に減資を行った事実を記録にとどめねばならない。これに対してセクション391及びセクション394の条文の下では、減資後その事実に言及する必要がない。また後者は会社更生法(Sick Industrial Companies Act)の規定にも適合している。同社はRSM & Co及びAmbit Corporate Financeのアドバイスに基づき同方式の採用を決めた。
JSALの授権資本は125クローで、内訳を見ると、普通株50クロー、優先株55クロー、プロモーターIndian Seamless Metal Tubes(ISMT)の12クローの払込資本のコンバージョンから成る。これに対してISSALの授権資本は175クロー、払込資本は154.92クローで、後者の内訳は普通株100クロー、優先株55クロー。しかし2000年3月末時点において自己資本のほぼ80%に相当する131.75クローの累積損失を抱えている。
上記のスキームは今月30日の株主総会にかけられ、株主の承認を得た後、金融機関の認可も得ねばならない。同スキームによりISSALはそのバランス・シートをクリーンにすることができる。バランス・シートがクリーン・アップされれば、銀行から改めて融資を受けることも可能で、戦略パートナーと提携し、海外市場を開拓することもできる。
ISSALは1989年にISMTの後方統合化計画の一環として、炭素鋼、合金鉄、特殊鋼丸棒等を製造する目的で設立された。しかし1993年6月に試運転を開始した圧延工場が操業不能に陥り、設備稼働率の低下と金利負担の増大を招いた。しかし1999-2000年度には57クロー(US$1214万)のキャッシュ・プロフィットを実現、1998-99年の2.95クローの損失から業績を改善させた。
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