【コルカタ】Haldia Petrochemicals Ltd(HPL)のプロモーターは、Indian Oil Corporation(IOC)に対して出資を要請するだけでなく、HPLの負債を肩代わりせぬよう条件をつけているようだ。
エコノミック・タイムズが7月1日伝えたところによると、The Chatterjee Group(TCG)/西ベンガル州政府/Tataグループから成るプロモーターは、IOCに負債を肩代わりしてもらうよりは、IOCの出資を得た上で、後者の信用を梃子に、既存債務の条件をより有利なものに転換することを希望している。
IOCとHPLのプロモーターは今日(7/5)ニューデリーで会談、IOCのHPLへの出資条件に関して最終協議を行う見通しだ。Industrial Development Bank of India (IDBI)に率いられる債権金融機関は、HPL側から提出された債務再編計画に検討を加えている。
一方、KPMG Peat Marwickは先週土曜、IOC幹部に対してHPLに対するデュー・ディリジェンス報告を行い、HPLの債務再編に関わる10種類のオプションを提起したとされる。
IOCはNavratna(政府の事前認可を得ずに30億ルピーまでの資本支出、10億ルピーまでの民間との合弁事業を認められた政府系企業)として独自裁量で200クロー(US$4259万)までの出資に応じられるが、それを超える際は経済問題閣僚委員会(Cabinet Committee of Economic Affairs)の承認を得ねばならない。
HPLプロモーターらは、IOCに対して出資と同時にHPLが抱える4000クロー(US$8.52億)のハイ・コストな負債に保証を提供するよう求めている。HPLの負債金利は平均19%前後だが、IOCの保証を得ることにより、プロモーターらは同金利を8~9%ポイント・カットできると見ている。これによりHPLは年間300クロー(US$6388万)の金利支払いを節約できる。
今年第1四半期にHPLは昨年同期比20%増の570クロー(US$1.214億)の純売上を達成、減価償却/金利支払い前に利益も計上、国内市場の20%前後、東部市場に限っては50%以上のシェアを占めた。
HPLは原油価格が1バレル30米ドルを突破、ナフサのトン当たりCIF価格が350米ドルに急騰する中で、経営難に陥った。ナフサ価格はその後180米ドルに鎮静、過去6ヶ月にはさらに30米ドルほど軟化したものの、HPLの財務状況の改善にはさして貢献していないと言う。