SEAnews 2001-06-22 ArtNo.26359

【ムンバイ】カラー・テレビジョン(CTV)、オーディオ機器市場におけるAiwaのシェアは過去数ヶ月急速に縮小している。
市場調査会社ORGによれば、アイワのＣＴＶ市場シェアは今年1月の8％から4月の4％に下降、月間販売台数も4万台から1万6300台に縮小した。ＶＣＤ市場においても同様でアイワのシェアは1月の63％から4月の30％に半減、ウォークマンのそれは9.4％から3.2％に下降した。エコノミック・タイムズが6月20日報じたところによると、ディストリビューターを務めるBaron InternationalのKabir Mulchandani重役(CEO)は同紙のインタビューに応じ、今年2月以来通常の供給が受けられなくなっており、そのことが売上減少の主因と語った。それによると、アイワ本社はインドで販売されていた古いモデルの製造を段階的に停止したが、それに代わる製品がインド市場に投入されていないと言う。
アイワは世界的に1万人の整理を計画、工場閉鎖や製品の改変を含む事業再編を進めており、このことがインドにおける製品供給にも影響を及ぼしている。同社に50％出資するソニーは、マネージメント・チームの一新、一部国内工場の閉鎖、マレーシアや中国への製造業務の移転を含む再編を計画しているものと見られる。
こうした中でウォークマン市場におけるPhilipsのシェアは15％に、ＣＤカセット・レコーダー市場におけるシェアは90％にアップした。Mulchandani氏によると、やはりBaronがディストリビューターを務める中国製ＴＣＬブランドＣＴＶのシェアも4～5％に拡大したと言う。
Aiwa Gulfのシンバヤシ重役(MD)はエコノミック・タイムズのＦＡＸによる質問に対して、「Baronは依然としてアイワのディストリビューターであり、Baronとアイワはインドにおけるブランド・イメージの拡大に努めている。製品は注文書と支払い状況に基づき出荷されており、製品サプライに問題はない」と回答した。
Mulchandani氏は、「7月からは通常の供給が回復するだろう」と期待を表明する一方、仮に7月になっても回復しない場合には、問題が一層深刻化することを認めた。同社とアイワのディストリビューター契約は2003年まで有効と言う。