2001-06-19 ArtNo.26329
◆CIL、ラージマハル炭鉱開発でカナダMetchemとの関係修復
【コルカタ】Coal India Ltd (CIL)はカナダ企業Met-Chemとの関係を修復し、Rajmahal炭鉱の拡張プロジェクトを再開する計画だ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月16日伝えたところによると、CIL子会社Eastern Coalfields Ltd (ECL)により経営される露天掘りのラージマハル炭鉱の拡張プロジェクトは、インドとカナダの二国間信用供与協定の下、1980年代初期にターンキー方式でカナダの鉱山機械製造会社Met-Chemに委ねられた。Met-Chemは工事目標を超過達成したとして500万米ドルのボーナスを請求したが、CILは同支払いを拒絶したばかりでなく、ある種の技術的欠陥を指摘、かえって270万米ドルのペナルティーを課した。このためMet-Chemは国際法廷(International Court of Law)に提訴、CILはMet-Chemとの提携を破棄した経緯がある。
しかし経済開放政策を導入したインドにおける新たなビジネス機会にMet-Chemが再度注目する中で、両社の関係改善の機会が生じた。Met-Chemは過去の問題を友好的に解決する方針を決め、歩み寄りの姿勢を示した。これに対してラージマハル炭鉱の拡張プロジェクトにカナダ政府のソフト・ローンの利用を希望するCILもMet-Chemの歩み寄りに積極的態度で応じた。
一方、ラージマハル炭鉱のキャパシティーを現在の年産1000万トンから1700万トンに拡張することを計画するCILに対して、National Thermal Power Corporation (NTPC)が生産物の買い取りを保証するとともに、約700クロー(US$1.49億)の出資に応じる意向を表明した。NTPCはこれによりFarakkaとKahalgaonに設けるメガ火力発電所の燃料を確保できる。
こうした新動向を背景に石炭産業省次官補(joint secretary)に率いられる3人の代表が近くモントリオールに赴きMet-Chemと関係覚書に調印するもようで、インド政府も二国間信用協定下にCILが炭鉱開発プロジェクトを手掛けることを再度認める見通しだ。
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