SEAnews 2001-06-13 ArtNo.26285

【ニューデリー】基本電話サービス業界は、モバイル・スイッチング・センター(MSC)に比べ40％も割高で、しかも時代遅れのＶ5.2の標準化に反対しているが、消息筋によると、Bharat Sanchar Nigam Limited (BSNL)はＶ5.2論争の解決を待たずに、都市部におけるＶ5.2インターフェース仕様、コード・ディビジョン・マルチプル・アクセス(CDMA)技術をベースにしたワイヤレス・ローカル・ループ(WLL)160万回線の敷設入札を募集する方針を決めた。プロジェクト総額は2400クロー(5.11億)前後と見積もられる。
インディアン・エクスプレスが6月12日報じたところによると、ＢＳＮＬのDPS Seth会長兼ＭＤは同紙に以上の消息を確認するとともに、「Ｖ5.2インターフェースをＷＬＬネットワークの標準仕様にすると言うインド電気通信監督局(TRAI:Telecom Regulatory Authority of India)の提案をベースにした入札書類はすでに準備されており、当面80万回線の入札を募集する」と語った。消息筋によれば、ＢＳＮＬは向こう2年間に2段階に分けて各80万回線、合計160万回線を敷設する見通しだ。
しかし既に時代遅れで、コストも嵩むＶ5.2インターフェースの標準化には電気通信局(DOT:Department of Telecommunications)も反対しているものと見られることから、業界関係者らはＢＳＮＬの性急な決定に懐疑を抱いている。業界筋によるとＶ5.2仕様の場合の1回線当たりのコストは1万5000ルピーであるのに対し、ＭＳＣ仕様なら8000～1万ルピーで足りる。このためＭＳＣ仕様であれば、160万回線の見積もりコストは2400クローから1600クロー(US$3.41億)に縮小すると言う。
しかしＴＲＡＩはＭＳＣ技術を採用するならＷＬＬネットワークはＣＤＭＡネットワークと同等になり、限定された移動性の原則に反するとして、ＭＳＣの使用を禁じるよう提案している。