【ムンバイ】インド経済監視センター(CMIE:Centre for Monitoring Indian Economy)の報告によれば、昨年(2000-01)の工業生産成長率は前年度(1999-2000)の6.6%から5%に鈍化した。
エコノミック・タイムズが6月12日CMIEの月間レポートを引用し報じたところによれば、CMIEは昨年の工業生産成長率を当初5.5%と予想していたが、実際の成長率はこれを下回った。特に昨年第4四半期の工業生産指数(IIP)の伸びは、前年同期の7.1%から僅か2.8%に鈍化した。しかしCMIEは、仮に中央統計局(CSO:Central Statistical Organisation)がIIPを上方修正するなら、工業生産の伸びは5%を超えることになると指摘している。
工業生産の成長鈍化は主に国内需要の低迷によるもので、2年連続の農業生産の落ち込みに加え、生産の落ち込みに伴う農産品価格の上昇も見られなかったことが、内需の軟化を促進した。
投資の減退も懸念材料で、工業部門の迅速な復調を困難にしている。昨年の資本財生産の伸びは僅か1.4%にとどまり、前年の7%から大幅に鈍化した。資本財の輸入も減少しており、この方面の投資の減退を反映していると言う。