2001-05-28 ArtNo.26142
◆リライアンス、韓国三星と携帯電話500万セット購入交渉
【アーマダバード】Relianceは韓国の電子メーカー、Samsungと向こう3年間にCDMA互換携帯電話約500万セットを輸入する1500クロー(US$3.21億)相当の商談を進めている。
インディアン・エクスプレスが5月25日、業界筋の言として伝えたところによれば、リライアンスはこれ以前には中国企業Konkaとも商談を進めていたが、今や交渉相手はサムソンに絞られたようだ。
リライアンスの戦略は、誰もが容易に購入できる2500~3000ルピー(US$53-64)のWLL(wireless in local loop)対応ハンドセットを提供することにより、グジャラート州において一気に大量の契約者を獲得すること。しかしリライアンスのこうした戦略は、公共部門の電話会社Bharat Sanchar Nigam Ltd (BSNL)のプランに大きな脅威を及ぼしそうだ。
サムソンから仕入れたコンポーネントを、国内で組み立て、WLLとセル式電話市場の成長の如何では、本格的製造業務に乗り出すことも検討中のリライアンスは、WLLとGSM双方に利用可能な携帯電話に照準を合わせているものと見られる。リライアンスはセル式電話サービスの第4次ライセンス入札にアグレッシブに参加する一方、グジャラート州における基本電話サービスとWLLサービスを今年10月までにスタートすることを目指している。このため携帯電話セットの取引契約はできるだけ早く合意する必要がある。
一方、BSNLはグジャラート州の州都アーマダバードにおけるWLLサービス契約者の受付を既に開始しており、今月末にもサービスを開始する計画だ。しかし当初3ヶ月間に同社は僅か5000人の契約者の獲得を目指しているに過ぎない。BSNLは韓国系多国籍企業LGから1セット当たり1万2500ルピー(US$268)で仕入れた携帯電話を、1万ルピー(US$214)で提供することを計画している。
しかしリライアンスが大幅に低廉な携帯電話をオファーし、グジャラート州における基本電話サービスとWLLサービスを同時にスタートするなら、BSNLは極めて困難な競争を強いられる見通しだ。BSNLは目下のところアーマダバードに3つのタワーを設けているだけで、さらに6つのタワーを増設する計画だが、全市をカバーするには依然として不十分と見られている。
BSNLは長期的にグジャラート州の75都市をカバーする計画だが、これに対してリライアンスは全国に6万キロの光ファイバー・ケーブル網を敷設する計画で、既に115都市をリンクする1万キロのネットワークを構築している。
観測筋は、グジャラート州における当初6ヶ月のサービス期間に数十万の契約者獲得を目指すリライアンスに比べ、今年末までに2万5000人の契約者獲得を目指すBSNLは、スケールの面で既に守勢に立たされていると見ている。
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