2001-05-24 ArtNo.26115
◆投資家グループ、エレクトロラックスの組織再編に異議
【ニューデリー】年商180億米ドルのスウェーデンの家電会社AB Electroluxは、Electrolux India Ltd(EIL)及びIntronとグループの旗艦Electrolux Kelvinator Ltd(EKL)の合併により、EKL持分を、現在の56%から76%に拡大するが、一部の投資家は、同再編計画は一般投資家の利益を損なう不当なものとし、これに抵抗する構えだ。
エコノミック・タイムズが5月22日伝えたところによれば、3社の合併計画は長期にわたりペンディングされて来たが、今年3月に計画の実行が決まり、今月28日のEKL株主総会の席で、株主の承認が求められる。しかし一般投資家の一部は、3企業の自己資本をベースにした場合、エレクトロラックスの合併後のEKL持分はほぼ65%になるはずとし、株式のスワップ・レシオに異議を表明している。
エレクトロラックスは現在EKLの56.91%のシェアを握っており、Maharaja Internationalのプロモーター、Harish Kumar氏とその一党が17.37%、一般投資家が16.51%、金融機関が残りを保持している。EKLの自己資本は84.56クロー(US$1811万)と、EILの44.17クロー(US$946万)の2倍強、またEKLの1株当たりの帳簿価格は6.22ルピーと、EILの4.65ルピーのほぼ1.5倍に当たる。
これに対してEKLとEILの株式交換比率は4:5で、赤字経営のInronに関しては1:4と、EILとInronの評価が実勢を上回っている。
この結果、EILの99.99%、Inronの90%のシェアを握るエレクトロラックスの合併後のEKL持分が56%から76%に膨張したと言う。エレクトロラックス側の主張は伝えられていない。EKLは合併後もインドにおける上場資格を維持される。
エレクトロラックスはインドでは、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、電子レンジ、その他の料理用器具、掃除機等の製品をKelvinator、Electrolux、Allwyn商標で販売している。EKLは2000年12月期の15ヶ月間に3.05クローの利益を計上、前年の51.5クローの損失から黒字に転換した。2001年3月期の上記3社の合計売上は900クロー(US$1.93億)前後だが、エレクトロラックスは2003年の売上目標を3000クロー(US$6.4億)に設定している。
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