SEAnews 2001-05-15 ArtNo.26022

【ニューデリー】既製服輸出振興委員会(AEPC:Apparel Export Promotion Council)は2001－02年の輸出目標を、昨年の目標65億米ドルを下回る60億米ドルに設定することを政府に提案する方針を決めた。
インディアン・エクスプレスが5月12日報じたところによれば、ＡＥＰＣは最近会合し、以上の方針を決めた。同会議に出席した輸出業者によると、これまでＡＥＰＣは政府により設定された輸出目標が達成されない責めを負うてきたが、より現実的なターゲットを設定する必要がある。繊維省は今年の輸出目標を71億2500万米ドルに設定しているが、ここ数年、既製服輸出業界は一桁成長から抜け出すのに悪戦苦闘しているのが現状である。例えば1999－2000年度の目標は60億米ドルだったのに対し、実際の輸出額は53億2000万米ドルにとどまり、2000－01年度の目標は65億米ドルだったが、実際には57億7000万米ドルが輸出されたに過ぎない。
ＡＥＰＣオフィシャルによると、政府は米国景気の後退を過小評価し、萎縮傾向を辿る織物衣料部門の輸出を過大視している嫌いが有る。織物部門の既製服輸出全体に占める比率は1996年の70.33％から、2000年の65％前後に持続的な縮小傾向を辿っており、輸出実績を左右する決定的要因にもなっている。ちなみに2000－01年の織物衣料品輸出は前年の34億3800万米ドルから37億2200万米ドルに8.23％拡大、これに対してニット製品は18億8500万米ドルから20億4300万米ドルに8.38％拡大した。
こうしたデータが存在するにも関わらず、政府は2010年の衣料品輸出目標を250億米ドルに固定していると言う。