2001-05-14 ArtNo.26009
◆シェル、エンロンの退場に乗じハジラLNG事業に全力投球
【アーマダバード】シェル取締役会はグジャラート州Haziraにおける年間処理能力500万トンの液化天然ガス(LNG)ターミナルの予算を承認した。
インディアン・エクスプレスが5月9日伝えたところによれば、Shell India Pvt LtdのMartin Foley取締役兼副社長は同紙のインタビューに応じ、「取締役会はハジラLNGプロジェクトを全面的に支持、2000クロー(US$4.28億)と見積もられる予算を承認した」と語った。グジャラート州政府筋によると、公共部門石油会社のコンソーシアム、Petronetがやはりグジャラート州のDahejで進めているLNGプロジェクトが迅速な進捗を見ていることが、シェル取締役会の決定を促したものと見られるが、もう1つの重要な要因は米国のエネルギー・メジャー、EnronがインドのLNG舞台から姿を消したこと。エンロンの退場はシェル経営陣にインドにおけるLNG投資に対する安心感を与えたものと見られる。
エンロンの存在はシェルのインドにおけるLNGプロジェクトに大きな脅威を及ぼして来た。エンロン子会社のMetGasはマハラシュトラ州Dabholからハジラを通過して他の地域に延長されるパイプライン事業を計画して来たが、今やこれらの事業から全面的に撤退した。エンロンがインドにおける全てのプロジェクトから撤退したことにより、LNGプロジェクトに関心を抱くプレーヤーはフル・スチームでプロジェクトを進めることができるようになったと言う。
シェル・インディアンのFoley氏は、インディアン・エクスプレスのインタビューに対して、「Gas Authority of India Ltd(GAIL)にしろ、電力会社、あるいは肥料会社、その他の如何なる顧客にしろ、最低価格のLNGを供給するもの以外から、LNGを購入する正当性をその取締役会に納得させ得るものはない」と述べ、ハジラLNGターミナルの経営に自信を表明した。
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