【ニューデリー】インドの昨年(2000-01)の輸出総額は441億米ドルと、前年の368億米ドルを19.83%上回り、目標とした18%の成長を1.83%ポイント超過、前年の11%の伸びのほぼ2倍に達した。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが5月2日、商事情報統計総局(DGCI&S:Directorate General of Commercial Intelligence and Statistics)発表の暫定データを引用し伝えたところによれば、以上の数字には商品輸出のみが含まれ、ソフトウェアやサービス輸出は含まれていない。
昨年の商品輸入総額は498億4300万米ドルと、前年の497億983万米ドルから僅か0.27%の成長にとどまった。この結果、石油輸入が156億5329万米ドルと、前年の96億4542万米ドルを62.29%上回ったにも関わらず、貿易赤字は前年の129億448万米ドルから57億3923万米ドルに半減、第9次5カ年計画の当初4年間の最低をマークした。
政府は輸出の好調が貿易赤字の縮小につながったとしているが、エコノミストらは景気後退に伴う輸入の伸び鈍化、取りわけ非石油製品輸入のマイナス成長が主因と指摘している。非石油製品の輸入額は341億8971万米ドルと、前年の400億6441万米ドルを14.66%下回った。
応用経済調査全国委員会(NCAER:National Council for Applied Economic Research)のチーフ・エコノミスト、Shashanka Bhide氏によれば、輸入の全般的成長鈍化は、投資支出が回復しなかったことを反映している。また世界的な商品価格の値下がりも、輸入の伸び鈍化につながった。非石油製品輸入のマイナス成長は資本財輸入の停頓、工業生産全般の低迷を反映している。
これに対して商工省筋は、海事製品、皮革製品、基礎化学品、工学製品、電子製品、化学繊維、既成衣料品等の中核部門は好調で、米国景気の後退にも関わらず、2001年3月の輸出は42億7732万米ドルと、1年を通じて最高をマークしたと指摘した。