2001-04-30 ArtNo.25892
◆三菱、ランサー・ノックダウン・キットの値上げ見送り
【チェンナイ】三菱自動車工業はHindustan Motors Ltd(HML)の要請を入れ、ランサー・ノックダウン・キットの値上げを見合わせた。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月27日伝えたところによれば、三菱自動車とHMLが1997年に結んだ協定の下、当初4年間は双方の合意に基づき、それ以降は三菱の自由裁量により毎年価格調整が行われ、今年については5%の値上げが予定されていた。
しかしHMLは、自動車販売が不振に陥っている上、新年度予算が掲げた消費税引き下げ案に応じて4万~5万ルピーの値下げを行ったばかりでタイミングが悪いことを理由に、値上げの延期を求めた。三菱はHMLの要請を受け入れ、値上げを見合わせたものの、いつまで延期するかタイムフレームを設けていない。
HMLは2000-01年度に7650台のランサーを販売したものの、前年実績を下回った。今年は8650台の販売を目指しており、4月の販売成績は芳しくないものの、HMLは6月以降、市況が持ち直すものと期待している。
HMLはまた三菱にさらに多くのモデルをインド市場に投入するよう求めており、ポピュラーなスポーツ多目的車パジェロとDセグメントの高級車Galantの販売を希望している。Galantの価格は140万ルピー(US$2.998万)台に設定され、Hyundai Sonata、Ford Mondeo、Opel Vectra、Toyota Camry、Honda Accord等と、シェアを競うことになりそうだ。またパジェロに関してはHMLは市場調査の結果、240万ルピー(US$5.139万)前後ならバイヤーが存在すると見ている。しかし完成車輸入に対する関税が引き上げられたことから、HMLはGalant及びPajeroをタミールナド州チェンナイ近郊のTiruvallur工場で製造することを、三菱に申し入れるものと見られる。
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