2001-04-27 ArtNo.25880
◆記憶装置のMoser Baer、米国市場開拓に注力
【ニューデリー】最近欧州市場への進出を果たした記憶装置製造のMoser Baer India Ltd (MBIL)は、今後は米国市場の開拓に注力、独自商標製品の売り込みを図るとともに、相手先商標製造業者(OEM)として他の指導的ブランドへの売り込みにも力を入れる計画だ。
インディアン・エクスプレスが4月25日、MBILのRakesh Govil重役(GM)の言として伝えたところによると、CDR(Compact Disc-Recordables)やDVD(Digital Versatile Discs)等の光磁気メディアの製造を手掛けるMBILは、売上の85%を輸出に依存、輸出収入の75%は欧州向け輸出で占められている。目下のところ米国向け輸出は全体の10%を占めるに過ぎない。
MBILは昨年12月に完全出資子会社Glyphics Mediaを設立するとともに、コダックの元幹部に米国事業の采配を委ね、米国市場の開拓に乗り出した。米国における当面の課題はCD複製市場の開拓とOEM顧客の獲得で、これまでに約200万米ドルが投資された。CDの複製はフォトコピーに類似しており、米国にはこの種のサービスに対する大きな需要が存在する。
年間3億8000万ユニットのCDR製造能力を有するMBILは、キャパシティーを上回る注文を手に入れており、今のところリセッションの影響は受けていない。同社は2億3300万米ドルを投じ、2002年3月の完成を目処にCDRの製造能力を7億6000万ユニットに拡張する工事を進めている。拡張資金は、世銀傘下のInternational Finance Corporationや民間投資会社Warburg Pincusを含む戦略パートナーの出資金7100万米ドルと内部資金資金3500万米ドル、そして1億2700万米ドルの借入で賄う。
一方、MBILは昨年500万米ドルを投じてルクセンブルグ拠点のCapco SAの36%の権益を買収したが、欧州市場でポピュラーなMMORE/Prostore/MBmedia3ブランドを保持するCapcoは、MBILが4ヶ月以内にその持分を51%に拡大するオプションを認めている。このためMBILはCapcoの持分をさらに拡大、欧州における足場も一層強化する見通しだ。
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