【ニューデリー】日本の鉄鋼会社が鉄鉱石の購入価格を4.3%引き上げることを認めたことからインド鉄鉱産業の前途に明るさが増している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月23日伝えたところによれば、日本への供給価格の引き上げと、予想される日本方面の需要拡大により、インド鉄鉱産業の成長は加速される見通しだ。インドの主要な鉄鉱石輸出会社としては、Sesa Goa、National Mineral Development Corporation、Kudremukh Iron Oreが挙げられ、この内Sesa Goaは上場企業、他の2社は政府系企業。
インド鉄鉱産業は1998-99年には輸出の低迷と競争過熱でスランプに陥った。1999-2000年には輸出は改善したものの、鉱石の値下がりと運輸コストの上昇で収益率は悪化した。2000-01年には鉄鉱石が4.3%値上がり、これにより鉄鉱産業の業績は顕著に改善したが、日本も4.3%の値上げを認めたことから収益率は一層改善する見通しだ。
しかし国内鉄鉱産業の収益率の改善と成長は、長期的には新市場の開拓の如何にかかっている。将来予想される市況の低迷やオーストラリア鉱山との競争過熱を乗り切る上からも、新市場の開拓は不可欠で、日本市場への過度な依存は破滅を導く。この点から言えば国内鉄鉱産業は既に中国及び東欧市場の開拓で一定の成果を上げていると言う。