【ニューデリー】カナダ政府はインド産熱間圧延(HR)鋼板及び鋼帯に16.6~96%の暫定反ダンピング税と、トン当たり1138~4309ルピーの相殺関税を課す方針を決めた。このためSteel Authority of India Ltd (SAIL)、Tata Iron & Steel Company Ltd(TISCO)、Essar Steel Ltd(ESL)、Jindal Iron and Steel Ltd(JISL)等のメーカーは深刻な打撃を受ける見通しだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月23日報じたところによれば、TISCOの製品には最高の96%、Sail傘下のSalem Steel Plantの製品には44%、同Bokaro Plantの製品には42.1%、JISLの製品には26.5%、ESLの製品には16.6%の反ダンピング税が課される。
カナダ関税歳入局(CCRA:Canada Customs and Revenue Agency)によれば、ESLを除く、インド鉄鋼会社の対カナダ向けHR製品は100%ダンピングされており、ESLの製品については98.7%がダンピングされている。Tisco製品の輸出価格と通常価格の差は平均49%と最高で、Bokaroは平均29.6%、Salemは平均30.6%、JISLは平均20.9%と言う。
CCRAは、またこれらのインド鉄鋼会社が政府補助を受けているとの初歩的判定を下し、SAILの製品にはトン当たり2265ルピー、Tiscoの製品には同2102ルピー、Jislの製品には同1882ルピー、ESLの製品には同1138ルピー、その他の鉄鋼会社の製品には同4309ルピーの相殺関税を課した。
CCRAは、2000年1月1日から2000年9月30日の間に輸入された22万7000トンのインド産鉄鋼製品に対する調査に基づき以上の方針を決めた。同輸入量はカナダのHR製品輸入全体12.9%を占めたと言う。