SEAnews 2001-04-12 ArtNo.25767

【ムンバイ】Reliance Industries Ltd(RIL)はグジャラート州のJamnagar製油所に年間処理能力100万トンのクラッカーを増設する方針を決めた。
エコノミック・タイムズが4月11日、消息筋の言を引用し伝えたところによれば、新設備の規模はグジャラート州Haziraに設けられた年間キャパシティー75万トンの既存クラッカーを上回る。初歩的準備作業は既に開始されており、正式発表が間もなく行われる見通しだ。
この種の規模のクラッカーのコストは一般に6000～7000クロー(US$12.8億-15億)、工期は28～36ヶ月に及ぶ。ジャムナガルが新クラッカーの建設地に選ばれたのはReliance Petroleumの製油所から原料供給を受けられるため。
ハジラの既存施設に3000クロー前後を投じたＲＩＬは目下デボトルネッキングを通じてハジラ・クラッカーのキャパシティーを100万トンに拡大する作業を進めている。ハジラ・クラッカーはナフサとガスの双方を原料として使用でき、主にポリマーと繊維中間体の製造に供されている。同クラッカーで製造されたエチレンの90％以上はＲＩＬ自身のポリエチレン、塩化ポリ・ビニール、モノ・エチレン・グリコールの製造工場に供給されている。
業界観測筋は2004年までにポリマー業界が原料供給の逼迫に直面することを見越して、ＲＩＬが新クラッカーの増設を決めたものと見ている。ケーブルや包装業界の需要からポリマー産業が向こう3年年率12～15％の成長を遂げるとすれば、インドは2004年までにエチレンの純輸入国になる。とは言え目下ポリマー産業はGas Authority of IndiaやHaldia Petrochemicals等の新規参入により競争が過熱している。中東方面における設備能力の拡大も、こうした傾向に拍車をかけていると言う。