1995-07-31 ArtNo.2573
◆<星>エイビモ、指導的国防光学企業としての地歩強化
【シンガポール】最近英国から軍用ヘリコプター71機に照準システムとパイロット夜間ビジョン・システムを供給する総額4000万ポンド(S$8900万)の契約を獲得し、指導的国防光学企業としての地歩を一層強化した精密エンジニアリング・グループのエイビモ・シンガポールは、2カ月前には南洋理工大学(NTU)とダイヤモンド状カーボン(DLC)コーティングの商品化協定(期間5年)に調印している。
エイビモはNTUから特許権2件を買い取り、まずDLCコーティング設備の開発に着手、次いで関連加工技術と製品の開発を行う計画だ。可能な商品としては光学・電子機器などのコーティング部品が考えられる。
カメラレンズを製造するペナン工場も米国からの大量受注で、来年は生産能力を拡大する計画だ。また、ジョホール・バルにケミカル・プレーティング工場を設ける計画で、同社はマレーシア政府の認可が近く下りるものと見ている。エイビモ・グループはカメラレンズ、サーマルイメージャー、レーザーレンジファインダーなどの光学製品の製造、特殊プレーティング業務の提供などを行う7部門からなる。
95年3月締め半期売上は7%減の4158万Sドル、純益は45%減の255万Sドルだったが、赤字の航空機器事業の閉鎖で前半期に比べると182%の増益となっている。
一方、シンガポール・テクノロジーズ・インダストリアル・コーポレーション(STIC)はエイビモから企業売却提案を受けたとしているが、エイビモのイアン・ブース重役(MD)は、同社の37%権益を握る英国の親会社アルビスPLCもエイビモも、権益売却交渉は行っていないとしている。(ST:7/29)
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