SEAnews 2001-04-04 ArtNo.25673

【コルカタ】Tata Iron & Steel Co(TISCO)は2日、2000－01年度の鉄鋼売上が前年比6％拡大したことを明らかにするとともに、非鉄鋼部門に投資する可能性を示唆した。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月3日伝えたところによれば、TiscoのJJ Irani重役(MD)は年次記者会の席上、「Tiscoは再投資するのに十分な現金余剰を有する」と述べ、如何なる部門に投資するのかとの記者の質問に「それは戦略上の問題で、計画が固まるまで打ち明ける訳には行かない。鉄鋼部門かも知れず、また非鉄鋼部門かも知れない」と語った。
Tiscoはこれまで鉄鋼ビジネスに年間平均1000クロー(US$2.14億)を投資して来たが、今後は既存設備の近代化等に引き続き300～400クロー(US$6424万-8565万)を投資する。したがって600～700クロー(US$1.28億-1.5億)を別途投資するゆとりが存在する。良好な投資収益が見込める領域が有れば、Tiscoはキャッシュ・フローを配慮した後、同領域に進出することができ、また既存のローンを早期返済することもできる。目下、既存高炉の近代化を計画しており、同プロジェクトには200クローを必要とする。同社は1999－2000年度には1073クローを、2000－01年度は675クローを投資したと言う。、
Tiscoの鉄鋼製品売上は1999－2000年度の319万トンから2000－01年度の338万トンに6％アップした。内国内売上は269万トンから297万トンに11％増加したが、輸出は50万トンから43万トンに15％下降した。これにともない在庫は2000年4月1日の27万2000トンから2001年3月31日の26万5000トンに下降した。販売可能な鉄鋼製品の生産量は329万トンから349万トンに拡大、粗鋼1トン当たりのエネルギー消費は7.78ギガカロリーから7.4ギガカロリーに4.9％下降した。販売可能な鉄鋼製品1トン当たりの原料消費は3.93トンから3.71トンに下降、同電力消費は3.58ｋｗｈから3.83ｋｗｈにアップした。
冷間圧延(CR)プラントに関しては今年6月までに100％の稼働率に達する見通しで、既に国内ＣＲ市場の40％のシェアを握っていると言う。