2001-03-23 ArtNo.25549
◆中国製品に対する反ダンピング税でメトロニダゾールが急騰も
【ニューデリー】中国から輸入されるメトロニダゾールに反ダンピング税が課される見通しで、これに伴い同製品の国内価格はキロ当たり350ルピー(US$7.49)前後から500ルピー(US$10.71)以上に上昇する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが3月21日報じたところによれば、中国は4、5年前から下痢治療薬の製造等に用いられるメトロニダゾールのインドへの輸出を開始した。当初の価格はキロ当たり10米ドル前後だったが、その後1996-97年9.52米ドル、1998-99年6.56米ドル、現在の5.34米ドルと、毎年値下げされ、輸入量も96-97年の約149トン、98-99年の約379トン、今年初10ヶ月の約278トンへと増加の一途を辿ってきた。他のソースも存在するものの、これほどの低価格で輸出する国は他になく、大蔵省が中国製品に反ダンピング税を課す方針を決めるなら、この種の低価格製品の輸入は後を絶つ見通しだ。
反ダンピング局はメトロニダゾールの通常の価格をトン当たり10.35米ドルと見積もっているもようで、キロ当たり310ルピー(US$6.64)の陸揚げ価格と同519ルピー(US$11.11)の差額が反ダンピング税として中国製品に課されるものと見られる。これに伴い国内価格も徐々に上昇基調を辿る見通しだ。
目下国内にはこの種の化学品を製造するものが5社存在するものの、Advent PharmaceuticalsとArey Drugは、中国製品との競争に耐えきれず、工場閉鎖に追い込まれ、他の3社、Aarti Drugs Ltd/JB Chemicals & Pharmaceuticals Ltd/Unichem Laboratoriesも、中国製品のダンピングが放置されれば、遠からず同じ運命を辿るものと見られる。これら3社の合計年間製造能力は1200トンで、中でもAarti Drugsが最大の800トンを生産している。
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