2001-03-20 ArtNo.25522
◆アバン・ロイド、タタからハイテク・ドリリングの権益買収
【ムンバイ】タミールナド州チェンナイ拠点のAban Loyd Chiles Offshore Ltd (ALCOL)はTata Industries Ltd(TIL)からHi-Tech Drilling Services India Ltd (HDSIL)の22.5%の権益を1株92ルピーで買収した。PTI通信はインドのオフショア掘削業界におけるこれまで最大規模のM&Aと評している。
デカン・ヘラルド、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月19日、ALCOLとTILの共同発表を引用し報じたところによれば、年商500クロー(US$1.07億)のAban Groupの旗艦ALCOLはHDSILの余す77.5%のシェアを同じ1株92ルピーで公開買付する。ALCOLの買収価格はHDSILの3月16日の終値50.70ルピーを81%上回り、これを基準にすれば総発行株式2035万6750株の時価総額は18億7300万ルピー(US$4010万)になる。
HDSIL会長を務めるTILのK A Chaokar重役(MD)は、魅力的な価格がオファーされたため、その経営戦略に照らしてHDSILの持分を売却する方針を決めたとしている。
ALCOLのM A Abrahim会長兼MDによると、今回の買収により300フィート・ジャックアップ・ドリリング・リグと洋上生産施設各1基が手に入る。既存のオフショア・リグ2基と合わせれば、20億ルピーの売上が見込め、規模の経済性を実現できる。
共同声明によると、DSP Merrill Lynch Ltdがアドバイザーを務め、ICICI Ltdが融資を引き受けた今回の取引は、非プロモーターから提出されたものとしては、恐らくインドにおける初の全面的な買収合併(M&A)になる。ALCOLはこれ以前にMahindra and Mahindraから300フィート・ジャックアプ・リグを買収しており、国際オフショア掘削市場の主要プレーヤーを目指すものと見られる。
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