1995-07-28 ArtNo.2546
◆<馬>首相、欧米の円高助長政策を痛撃
【ランカウィ】マハティール首相は26日、日本経済の競争力を削ぐ円高助長策は、誰も得することのない貧困共有政策であると痛撃した。
CPTN(英連邦協同技術管理機構)とMIGHT(高度科学技術のためのマレーシア政府・業界グループ)がランカウィ島で共催した“繁栄の共有を基礎とした賢明なパートナーシップ”と題するセミナーの開幕演説を行ったマハティール首相によれば、西側の円高助長策により日本は慢性的不況に見舞われているが、これにより欧州諸国も米国も何等得るところがなく、また安い日本商品や円借款の恩恵を受けてきた途上国は今やこれらの利益を喪失しただけでなく、莫大な債務返済負担に直面している。円高助長政策はアジアの勃興を阻止しようとする西側の試みの1例で、西側諸国はアジア諸国が経済グループを組織することに反対しながら、それ自身は北米自由貿易協定(NAFTA)や欧州連合(EU)を組織している。西側諸国はアジア諸国が団結して反撃に転じることを恐れているが、西側がこうした非友好的態度を維持するなら、アジア諸国も同様な方式により対抗措置を採る他ないと言う。マハティール首相は、より賢明な道はこの種の貧困共有政策を放棄して繁栄を共有するパートナーシップを築くことであると強調した。(ST,BT,LZ:7/27)
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