SEAnews 2001-03-07 ArtNo.25399

【ムンバイ】Mahindra & Mahindra Ltd(M&M)はラテン・アメリカ及び中央ヨーロッパに多目的車及びピックアップ・バンを輸出、国際自動車市場におけるプレゼンスの強化を図る方針だ。
エコノミック・タイムズが3月5日伝えたところによれば、Ｍ＆ＭのAnand Mahindra会長兼ＭＤは同紙に以上の計画を語った。それによると、目下既存の多目的車Boleroと近く発売する予定のプレミアム多目的車Scorpioを特定の市場に輸出する可能性を研究している。スコーピオは今年末に発売される予定で、Ｍ＆Ｍはボレロとスコーピオをベースにした車両を国際顧客に積極的に売り込む計画だ。
国内市場の支配的シェアを握るＭ＆Ｍは、ラテン・アメリカとロシアを含む中央ヨーラッパ諸国にピックアップ・バンの輸出を計画、東南アジア諸国も主要なターゲットにしている。例えばインドネシアではボレロに対する関心が大きく、同社はインドネシア市場進出の機会を探っている。またマレーシアでは多目的車の製造合弁を計画して来たが、輸入税が引き下げられることから同プロジェクトに見直しを加えている。ピックアップ・バンの国際市場における潜在性は大きく、例えば米国ではＦシリーズ・フォード・バンがベスト・セラー車になっている。
国内市場では、新年度予算案において乗用車の消費税率が40％から32％に引き下げられた反面、多目的車の同税率が32％に据え置かれたことから、短期的に多目的車の販売に影響が出るものと予想されている。マヒンドラ会長は、この点について「確かに多目的車に対する消費税率が据え置かれたことに落胆したが、益々多くのものが乗用車から多目的車に乗り換えており、譬え消費税の課税率に差がなくなってもこうした傾向は持続するものと見られる」と語った。
Ｍ＆Ｍの2000年12月期四半期の純益は前年同期の77.8クローから43.8クローに44％ダウン、年初9ヶ月の純益は91.3クローと、前年同期の189.4クローに比べ、一層大幅な52％の落ち込みを見た。
しかし新年度予算が農業部門の振興を図っていることから多目的車とトラクター販売の拡大が見込まれ、また金利引き下げに伴う需要刺激効果も期待されると言う。