2001-02-27 ArtNo.25347
◆経済改革の軌道修正なしには6%以上の成長は困難:サーベイ
【ニューデリー】インド経済は経済改革プログラムの決定的溝が早急に埋められない限り、年率6%を越える成長は望めない。
インディアン・エクスプレス及びヒンドゥー・ビジネス・ラインが2月24日報じたところによると、“2000-01年度インド政府経済概観”は財政政策面で信頼性の高い中期プログラムを立案する必要性を指摘するとともに、以上のように警鐘している。
それによると、インド経済の外的環境は健全で、インド債の復活やインディア・ミレニアム・デポジトに伴う資金流入のお陰で、石油価格の上昇や借入コストの増加に伴う経常収支の赤字増大には対応できる見通しだが、国内部門については改革を一層徹底し、取りわけ工業部門の成長を加速する必要がある。
またレポートは、持続する高い財政赤字を是正する上から、今年の財政政策を、財政責任法案が掲げる枠内に収めるよう大蔵省に勧告している。
しかし、意外なことに同レポートはいわゆるニュー・エコノミーに関して沈黙を守り、最近のソフトウェア輸出や情報技術(IT)領域における就業機会の創出、企業の成長動向に対する分析を行っていない。
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