1995-07-26 ArtNo.2514
◆<星>製油会社、マージン下降に関わらずフル操業維持
【シンガポール】シンガポールの製油会社はこの先2カ月間に精製マージンが更に押し下げられることを懸念しているものの、生産高を今直ちにカットする考えはないようだ。
複数の業界筋によれば、シンガポールの製油会社は現在、日量100万バレル以上の生産能力の限界レベルで操業を続けており、マージンが芳しくないにも関わらず製油会社は強気な経営姿勢を維持している。マレーシア産原油の基準とされるタピス原油やドバイ原油の一次精製マージンは、2カ月前のバレル当たり2.50米ドルを大きく下回る60~70米セントに下降していると言われる。石油製品価格は数カ月前に比べ軽油が12%、燃料油が21%下落しているが、軽油の8月の見通しは引き続く欧米、中東製品のアジア流入で依然悲観的なものとなっている。少なからぬ製油会社は、ガソリン価格の安定で救われているが、欧州、中東、アジアからの新たなガソリン流入を懸念している。シンガポール・リファイニング・カンパニー筋は、操業カットの決断をするとすれば8月初旬だろうとしている。(BT:7/25)
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