2001-02-07 ArtNo.25123
◆Ennore LNGプロジェクト、ダブホールの二の舞も
【ムンバイ】Ennore LNGプロジェクトが1キロワット時(kwh)1.05ルピー台の追加料金を徴収するなら、同プロジェクトと750MW(メガワット)の電力購入契約を交わしたタミールナド州電力局(TNEB)がダブホール・プロジェクトにおけるマハラシュトラ州電力局(MSEB)の二の舞を演じる恐れがある。
インディアン・エクスプレスが2月6日伝えたところによれば、同追加料金には、Power Trading Corporationに対する0.25ルピー/kwh、Power Grid Corporationに対する0.30ルピーkwh、港湾料金0.05ルピー/kwh、港湾開発第2期工事0.20ルピー/kwh、関税/消費税/販売税0.25ルピー/kwhが含まれる。
タミールナド州政府は昨年11月の州議会において、1kwh当たり5ルピーを越える電力は購入せぬ方針を明らかにしたが、同州に存在する約1000MWの液体燃料/褐炭燃料発電施設の電力料は1kwh当たり6ルピーに値上がりしている。アナリストらは、TNEBがDabhol Power Company(DPC)に対する電力料支払い不能に陥ったMSEBの立場に追い込まれる恐れは大きいと指摘する。
エスクロー口座資金の独立電力供給業者(IPP)に対する再配分を巡る高裁の判決にスポットライトが当てられる中で、タミールナド州政府は、IPPからの電力購入の優先順位に見直しを加えることを強いられている。
観測筋は中央政府及び州政府は、ルピーの対米ドル相場が急落した過去の経験に鑑み、州電力局に供給される電力に占める輸入燃料コストに再検討を加えざるを得ないと指摘する。それによると、インフレ率が8%を越え、輸入炭化水素燃料、取りわけ液体燃料コストが急上昇する中で、この種の燃料をベースにした全てのIPPプロジェクトに徹底的な見直しを加える必要が生じていると言う。
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