【ニューデリー】Sony Entertainment Television India Ltd(SETｲﾝﾃﾞｨｱ)は2001年のプログラミング支出を2倍以上に拡大する計画だ。
インディアン・エクスプレスが1月29日伝えたところでは、ＳＥＴインディアはコメディアンGovinda氏をホストとするゲームショー“Jeeto Chhapar Phaad Ke (JCPK)”に約80クロー(US$1713万)を投じており、これにはゲームショーの広告宣伝費10クロー(US$214万)が含まれている。
ＳＥＴインディアのKunal Dasgupta重役(CEO)によると、ＪＣＰＫは“Wheels of Fortune(回転円盤式抽選・賭博ゲーム)”や“Jo Jeeta Woh Sikandar”等の番組とは異なり、ＳＥＴインディアのプログラミング戦略の転換を反映している。個性的なGovinda氏の魅力のスピン・オフ効果が他のプログラムに波及することが期待されている。
ＳＥＴインディアのマーケッティング＆セールス担当副社長Kacon Sethi女史によると、Govindaショーは既にスポンサー8社(Castrol／Coca-Cola India／Electrolux／Godrej／Hindustan Lever Ltd／P&G／Videocon)を獲得しており、ゴールデン・アワーの手持ち番組の広告スペースはほとんど売約済みになっている。ＪＣＰＫの第2次スポンサー募集に関するパートナーとの打ち合わせは、向こう2、3週間中に完了する。
一方、フランチャイズ・チャンネルＡＸＮが放映した“サバイバー”に対する熱狂的反響を好感し、ソニーはインド・セントリックな一連のドキュメンタリー番組の提供を計画、目下構想を練っている。今年第2四半期には同構想を具体化できる見通しだ。
また顧客と視聴者に一層幅広いオプションを提供する狙いからＳＥＴインディアは、2001年第2四半期までにインターネット戦略を確立する方針で、ＪＣＰＫはソニーのインターネット・エンターテインメント市場進出の先駆けを務めることになりそうだ。ＳＥＴインディアは2001年下半期から“setindia.com”サイトを通じて広帯域番組やムービー・オン・デマンドの提供を計画、オンライン・ゲーム、ゲームショー、ムービー・オン・デマンドが主要な収入源になるものと期待している。ムービー・オン・デマンドの価格はインドでは10ルピーから、米国では10米ドル以下にセットされる見通しだ。
記者会見の席上、ライバル、Star Plusの人気番組“Kaun Banega Crorepati(KBC)”に対抗する戦略に関して問われたDasgupta氏は、「誰もがＫＢＣを楽しんでいるのに、どうして視聴者を奪う必要が有るのか」と反問、「視聴者に二者択一を迫るようなことはしたくない。我々に残されたスペースは大きい」と語った。