SEAnews 1995-07-25 ArtNo.2497

【シンガポール】今年4月にＡＴ＆Ｔからシンガポール及びバタム島の家庭用電話器製造施設を買収した台湾企業Sinoca Electronics Group(SEG)は、米国市場の需要拡大を見越して電話器の製造を拡大する。
ＳＥＧのポール・ウー(呉崇宝)会長が22日に催されたカンポン・ウビ工場の開所式後語ったところによると、米国では最近新たに25の周波数の使用が認められており、携帯電話器の需要拡大が見込める。このため現在1300人を雇用しているバタム工場(10万平方ﾌｨｰﾄ)は2交替制から3交替制に移行し、生産の拡大を図る。またバタム工業団地内の工場設備を1300万Ｓドルで買収する交渉も進められている。これはバタム島における外国企業の土地所有期限が30年から80年に延長されたため、独自工場を設けた方が経済的と判断されたためである。一方、目下500人を雇用しているシンガポール工場(10万平方ﾌｨｰﾄ)はハイエンド製品の試作や研究開発(R&D)に力を入れ、Ｒ＆Ｄスタッフも現在の15人から50人に拡大する。今年5月以降8カ月間の両工場の生産量は100万台で、通年では150万台が見込める。1987年以来ＡＴ＆Ｔの相手先商標製造業者(OEM)を務めてきた同社は今後その顧客の拡大を図るとともに、顧客のために電話器の設計／製造を手掛ける方針だ。また2～3年内にシンガポール証取への上場を図ると言う。(ST,LZ:7/24)