【ニューデリー】BPのインドにおけるプレゼンスは過去数年1億2000万米ドルの投資規模に限定されて来たが、British Petroleum、Amoco、Arco、Burma Castrolの合併に伴い、インドに対する2件の大型ガス供給計画が持ち上がっている。もしこれらのプロジェクトが具体化すれば、2件だけで投資額は合計11億米ドルに達する。
エコノミック・タイムズが1月15日報じたところによれば、BPのTom M Quigley副社長(ガス/発電事業部技術担当)はこのほど同紙に以上の消息を語った。それによると、これら2件のプロジェクトとは、液化天然ガス(LNG)及びジメチル・エーテル(DME)をインドに供給しようと言うもので、両者は別個のエネルギー事業として進められる。両プロジェクトへのBPの出資率に関しては、Quigley氏は依然として交渉段階にあることを理由にコメントを控えた。
LNG事業を進めるKakinada Indian Oil LNG Consortiumには、BTの他、Indian Oil Corporation(IOC)、Cocanada Port Company、マレーシアの国営石油会社Petronasが加わっている。年間ガス処理能力250万トンのLNGターミナル/貯蔵タンク/再ガス化プラント/1000MW(メガワット)の発電施設/パイプライン等が設けられ、第1期プロジェクトの金融アレンジは2001年末までに完成する予定だ。発電に関してはメガ・プロジェクト・ステータスを政府に求めることが計画されている。第2期プロジェクトでは市場の需要に応じLNGの年間処理能力が最大1000万トンに引き上げられる。
DMEプロジェクトについては、BPは、IOC、Gas Authority of India Ltd (Gail)、Indian Institute of Petroleumと別のコンソーシアムを組織、ナフサや他の液化燃料の代替品として、DMEを発電プロジェクト等へ供給する計画だ。Vasavi、Tanvir Babi、Kannur、PPN、NCCを含む南部海岸地域の独立電力供給業者(IPP)7社が手掛ける合計2.5GW(ギガワット)の発電事業に2005年からDMEを供給する覚書が既に交換されている。またBombay Suburban Electric Supply(BSES)及びNational Thermal Power Corproation(NTPC)とも、これら2社が南部海岸地区で進める発電事業にDMEを供給する交渉が進められていると言う。