1995-07-24 ArtNo.2489
◆<馬>プラスチック原料、国際市場の波乱で値下がり
【クアラルンプル】プラスチック原料の国際市場価格が暴落、マレーシア市場でも3~4%の値下がりが生じている。
マレーシア・プラスチック製造業者協会(MPMA)のリュー・シューイー(劉瑞裕)会頭は「以前はマレーシアも自由市場であったため国際価格の変動は直ちに国内価格に影響を及ぼしたが、国内生産が行われるようになって、そうした現象は見られなくなった。しかし、香港や域内のプラスチック原料が暴落していることから、マレーシアがその影響を受けるのは時間の問題」と指摘した。国際価格の値下がりは今年5月から顕著になったが、その原因としては中国がプラスチック輸入業者から保証金や17%の税を徴収するようになったこと、欧州が夏期休暇時期を迎え工場の操業率が低下したこと、インドネシア及びマレーシアの新工場が稼働し、供給が拡大したことが挙げられる。
こうした中でサプライヤーとバイヤーの提示価格の差が拡大、また地域により区々な値が付けられ、市場は混乱状態を呈している。例えば日本や韓国の高密度ポリエチレン価格はトン当たり980米ドル、マレーシアや中国のバイヤーの提示価格は910~920米ドル、香港のバイヤーのそれは850米ドルとなっている。またポリプロピレンについては韓国サプライヤーの香港バイヤーに対する提示価格はトン当たり1028米ドル、上海バイヤーに対する提示価格は1080米ドル、日本サプライヤーの上海バイヤーに対する提示価格は1050~1080米ドル、米国サプライヤーの香港バイヤーに対するそれは1000~1070米ドルと言う。(LZ:7/22)
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