2001-01-08 ArtNo.24832
◆Tisco、階層的管理制度に替え戦略ビジネス・ユニット導入
【ムンバイ】インド最大の民間鉄鋼会社Tata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)は、経営効率の向上を目指し、今年4月までに階層的管理制度に替え戦略ビジネス単位(SBU:strategic business units)制を導入する。
インディアン・エクスプレスが1月5日伝えたところによれば、TiscoのJJ Irani重役(MD)は3日の記者会見の席上、以上の機構改革は国際競争を乗り切るための措置であると説明した。それによると、SBU導入の目的は、既存の階層性管理を平坦化することにより、環境の変化に柔軟に対応し、迅速な意思決定を行える体制を構築することにある。同社筋によれば、経営管理機構の詳細は未定だが、今年4月までの導入が目指されている。
Tiscoは最低の生産コストを実現した鉄鋼会社に数えられるが、経営機構の改変を通じ、依然としてレスポンス・タイムを短縮する余地が存在する。新技術の導入のみでは、収益性を高めることはできず、マネージメント機能の最適化が図られねばならない。既存の階層性組織は、組織内のコミュニケーションを阻害する。このためスリムで平坦な組織を構築する必要がある。
Tiscoは既に成功裏に依願退職スキームを実施、同社の従業員総数は2000年1月1日の5万人から今年4月までに4万8000人に縮小される。マネージメントは大規模な人員削減を行うのではなく、毎年目標を定め、依願退職者を募る方針を決めたと言う。
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