2001-01-05 ArtNo.24810
◆インド経済、来年上半期に成長加速:MSDWレポート
【ムンバイ】インドの工業成長は、低い国際石油価格、インフラ支出の拡大、金融環境の改善に助けられ、2001-02年度上半期に加速する見通しだ。
エコノミック・タイムズが1月4日伝えたところによれば、Morgan Stanley Dean Witter(MSDW)はその最新レポートの中で「インドの工業生産指数(IIP)成長率は2000年4-10月の間にそれ以前の6.7%から5.7%に鈍化したが、2001-02年度上半期には6.5%のレベルに回復する」と見通すとともに、「成長の復調は周期性のもので、構造的なものではない」とし、「2001-02年度のIIP成長見通しは、これまで通り6.7%に維持する」としている。
インド政府は先月、2000年7-9月期に国内総生産(GDP)成長率が、前四半期の6%から5.8%に減速したと発表した。同数字は、7%の通年の成長目標達成が不可能になったことを示している。
MSDWレポートは、「世界貿易のスローダウンはインドの輸出貿易の成長も鈍化させようが、工業生産への影響はそれほど大きくない」と見通している。
レポートによれば、国際石油価格の軟化は、統制を解除されたインドの国内石油製品価格を下降させ、産業にポジティブな影響を及ぼす。また対外収支の改善、資金需要の伸び鈍化、低い政府借入圧力等から、2001-02年度上半期の金利水準も比較的低レベルに維持されるものと見られる。こうした金融環境は消費者支出や法人の資本支出を促すはずと言う。
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