【ハイデラバード】インドのトラクター販売は1997-98年には前年比10%増しの24万~25万台が記録されたが、それ以前の数年間に記録された年率15%の成長を下回っており、今後長期的に年率6~7%の成長が見込まれている。またコンバイン(複合収穫機)のそれは4~5%の成長が予想されている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月18日伝えたところによれば、インド産業連盟(CII)とアンドラプラデシュ農協連盟(FFA:Federation of Farmers' Association)が共催した“農業生産性向上のアジェンダ”と題するセミナーに提出された基調レポートは、以上の見通しを示している。
それによると、1993-94年から1996-97年の間の高度成長は、順調なモンスーン、良好な農産物価格、灌漑施設の改善に加え、政府が全国農業農村開発銀行(National Bank for Agriculture and Rural Development)等に対する資金の注入を拡大したことによる。実際、同期間のトラクター販売の急成長には、25馬力未満のトラクターに対する消費税免除、25馬力以上の機種に対する10%の低消費税率の適応、販売価格の統制等、政府の政策が重要な役割を果たした。
向こう4年間のトラクター販売の成長は鈍化が予想されるが、農村部における労働力不足等の事情から、ローカルの土壌や気候条件に適したある種の農業機械やスペア・パーツ等、農機全般に対する需要は維持される見通しだ。
今後需要の拡大が見込まれるものには、綿花やサトウキビの収穫機、真空種蒔き機、半自動野菜植え付け機、果樹園用噴霧器、穀物収穫機、ロータリー/ドラム型運搬機、自動ポテト植え付け機、向日葵収穫機、田植え機等が挙げられると言う。