2000-12-12 ArtNo.24657
◆リライアンス/ワールドテルのインターネット幹線網計画流産?
【香港】英国拠点のWorldTelとReliance Telecomのインド全国をカバーしたインターネット幹線網構築計画が流産しそうな雲行きだ。
エコノミック・タイムズが12月9日報じたところによると、ワールドテルのチーフ、Sam Pitroda氏は“ITU Telecom Asia 2000”の会場で「両パートナーの間には大きな意見の相違が存在する」とし、プロジェクトの離陸が困難との見通しを示した。
それによると、両社は昨年、全国7州をカバーするインターネット幹線網を設ける合弁覚書を交換したが、リライアンスは全国115都市をカバーする光ファイバー網を独自に敷設する方針を決めた。両社の合弁事業は進捗しておらず、今後も実行に移される可能性はない。このためワールドテルは同プロジェクトから手を引くことを検討している。
両社が昨年12月に覚書を交換して以来、環境は大きく変化し、多くのニュー・プレーヤーに市場参入、プロジェクトそのものの魅力も薄れた。加えて西ベンガル州等は同プロジェクトに協力する姿勢を見せていない。このためワールドテルの選択の余地は限られていると言う。
ワールドテルは目下ラテン・アメリカで多くの新規プロジェクトに投資しており、現時点でのインドにおける投資は控える方針だ。インドのテレコム市場は、あまりに複雑で、投資地としては中国、韓国、ラテン・アメリカ市場の方が遙かに魅力がある。
インドのポリシー・メーカーのビジョンは明瞭さに欠け、テレコム・レースにおいてインドは中国ばかりでなく、他の多くの地域にも後れをとっている。政策に誠実さと明瞭さが欠けるなら、外国投資家は、より魅力的な市場に赴き、インドには足を向けなくなると言う。
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