SEAnews 2000-12-11 ArtNo.24643

【ムンバイ】年商5クロー(US$108万)のインド潤滑油市場の1.1％のシェアを占める出光興産は、ブランド・イメージの売り込みを通じて、シェア拡大を図っている。
インディアン・エクスプレスが12月8日、Samsika Marketing ConsultantsのJagdeep Kapoor会長兼ＭＤの談話を引用し報じたところによると、出光のブランド名を盛り込んだ「快適なスタートは幸運をもたらし、快適な旅を約束する」と言う主旨のヒンディー語スローガン(shubh ho, labh ho, koi baat ho, shuruat ho, Idemitsu mere saath ho)に対するトラック・ドライバーの初歩的反応は良好だ。ちなみにトラック・ドライバーはインド潤滑油市場における消費者の70％を占める。出光の発音が若干難しいことの他、他社の35ブランドと競争せねばならず、また低品質の潤滑油が容易に手に入ること等、克服せねばならない課題は多い。しかし出光は消費者が同社製品の品質に満足するものと自信を抱いている。ハイ・クオリティーなブランド・イメージにとどまらず、出光のキャッチ・フレーズ入りヒンディー・フィルムのテーマ・ソング・カセットを無料でトラック・ドライバーに進呈、人気アーチストのパソナリティーと抱き合わせでブランド・イメージを売り込む戦略も採用されている。
この他、缶入り潤滑油の購入者にはシルバー・コインが景品として提供され、小売業者、トレダー、修理工等をターゲットにしたキャンペーンも展開されている。「この種のコンスタントなキャンペーンの展開はブランド・イメージの定着に役立つはず」とKapoor氏は語る。出光と提携するSavita Chemicals LimitedのC M Nayakマーケッティング・マネージャーによると、全国のメカニクスを訪問し、出光の製品に関する知識を高める啓蒙活動も目下進められていると言う。