SEAnews 2000-12-07 ArtNo.24620

【ニューデリー】インドのプリンター市場は今年第3四半期に11％の成長を見たが、アジア太平洋地域の40％の成長に比べ見劣りがする。また国内ソフトウェア産業の堅調な成長にも比較できない。
エコノミック・タイムズが12月5日伝えたところによれば、市場調査会社Gartner Dataquestのインド・ベースのアナリスト(ﾌﾟﾘﾝﾀｰ･ｱｼﾞｱ太平洋ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ担当)、Ravindra Datar氏は、最新の調査結果を発表するとともに以上のコメントを行った。それによると、タイのプリンター市場は2000年第3四半期に67％の成長を見、中国プリンター市場は2000年を通じて70％の成長が見込まれている。
今年第3四半期には、インクジェット・プリンターがインド・プリンター市場全体の54％のシェアを占めた。インクジェット・プリンターはパーソナル・コンピューターやスキャナーにバンドルされており、この種の需要がインクジェット・プリンターの販売を牽引している。同市場ではマーケット・リーダーのヒューレット・パッカードと、エプソン及びキヤノンが激しい競争を展開している。取り分け5000ルピー(US$108)の価格帯のプリンターの競争が過熱している。
またインクジェット・プリンターの普及で、ここ数年ホーム／ＳＯＨＯ市場におけるドットマトリクス・プリンター販売が深刻な影響を受けている。しかしインド市場ではドットマトリクス・プリンターが依然として一定のシェアを維持している。カーボン・コピーの作成が可能なことや、低いインク補充コストに加え、Wipro、TVSE、Lipi等がマルチ・リンガ・プリンター等の創意に富んだ製品を販売、ドットマトリクス・プリンターのシェア維持に貢献している。
ちなみに世界のプリンター出荷台数の35％を占める中国市場は70％の成長を遂げたが、インクジェット・プリンターの120％以上(昨年)の伸びが、プリンター市場全体の成長を牽引していると言う。