SEAnews 2000-12-07 ArtNo.24609

【ニューデリー】インド産業連盟(CII)は4日発表した「インドの最新経済政策“India economic policy update”」と題するレポートの中で、「工業生産の成長鈍化は一層悪化しており、インド経済全体の先行きに陰影を投じている」と警鐘した。
デカン・ヘラルド、エコノミック・タイムズが12月5日、ＣＩＩの報告を引用して報じたところによれば、中央銀行は今年の国内総生産(GDP)成長予測を4月に発表した6.5－7％から6－6.5％に下方修正した。
今年上半期(4-9月)の工業生産成長率は、昨年同期の6.4％から5.5％に一層の下降を見た。取り分け製造業成長率は6.8％から5.6％に顕著に鈍化したが、これは主に資本財部門の1.1％のマイナス成長と、中間財部門の成長鈍化(5.7%)に伴うものである。電力部門の成長も7.7％から3.4％に大幅に鈍化、もう1つの懸念材料になている。消費財部門は7.7％の健全な成長を見たが、これは主に耐久消費財部門の成長率が昨年同期の14.1％から21.6％に顕著に加速したため。非耐久消費財部門も3.4％のプラス成長を維持した。
間接税と直接税収入の増加はポジティブな兆候と言え、こうした傾向が持続すれば今会計年度の財政赤字は縮小する見通しだ。また輸出業者159社に対する調査によれば、輸出は向こう6ヶ月、量的にも価格的にも成長基調を維持するものと見られる。回答者の62％が向こう6ヶ月間の輸出の拡大を予想、下降を予想したのは8％にとどまった。資本財部門に関しては54％が輸出の拡大を、42％が現状維持を、4％が下降を予想した。