1995-07-19 ArtNo.2421
◆<星>インチケープ、円高で日本車販売ビジネスに打撃
【シンガポール】英系商社インチケープは円高で中核とする日本車流通ビジネスに深刻な影響を受けている。
子会社ボルネオ・モーターズの2700万Sドルのサービス・センター開所式に出席したインチケープのチャールズ・マッケイ副会長によれば、トヨタ車のディストリビュータを務める同グループの昨年の日本車輸入・流通ビジネスは25億ポンド(S$55億)にのぼった。ちなみに今年3月末締めのグループ営業額は前年の58億ポンドから61億ポンドにアップしたが、税引き前利益は2億5240万ポンドから2億3060万ポンドに下降した。円高で日本車需要は軟化しており、日本の自動車メーカーが再びコスト競争力を回復するまでには2~3年を要するものと見られる。こうした中で同社は営業コストを削減するため最近英国本社スタッフの3分の1を整理した。
アジアの自動車市場の成長の潜在性は大きく、同社はインドネシアではローヴァ社及び国民車Maleo製造事業に関与、日本/韓国ではディストリビューション網の構築を図っている。また2000年には年間200万台の規模に成長すると予想される中国の乗用車市場におけるプレゼンスの拡張にも努めていると言う。(BT:7/18)
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