2000-10-25 ArtNo.24196
◆今年の組み込みソフト対日輸出US$1億:Nasscom会長
【バンガロール】インドから日本に輸出される組み込みソフトウェア(embedded software)が今年(2000-01)は1億米ドルに達する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが10月24日、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Services Companies)のDewang Mehta会頭の談として報じたところによれば、ハイテク玩具から産業用機械に至るまで日本には組み込みソフトウェアの膨大な市場が存在する。
この他、インドと日本の可能な協力領域として全ての必要なシステムを1枚のチップに埋め込んだいわゆる“システム・オン・チップ”を挙げることができる。既に多くのインド企業がソニー、富士通、NEC等の日本企業とこの方面の商談を進めているものと見られる。インド企業はそのソフトウェアを日本のハードウェア企業に提供、日本企業はインド企業により作成されたソフトウェアを埋め込んだ製品をトータル・パッケージとして世界市場に輸出できる。インドのソフトウェア能力と日本のハードウェア技術は相互補完関係を形成できる。
Mehta会頭に率いられるNasscom代表団は11月13-14日東京を訪問、また12月3-5日にはソウルを訪れる。インドは日本と手を結び中国及び韓国のIT市場を開拓できる。Nasscomは、韓国や中国企業のためにソフトウェアの開発を手掛ける複数の日本企業と既に接触しており、これらの日本企業の一部はこの種のソフトウェアをインド企業からアウトソーシングしたい意向を表明している。したがって同領域にもインド企業の大きなビジネス機会が存在する。またこうした機会を積極的に開拓しないなら、多くの企業がアウトソーシングの拠点として中国を選択することになり、インドは中国に出し抜かれる恐れがある。多くの米国企業は、インドはIT領域では中国に5年先行していると評するが、中国は急速にギャップを埋めつつあると言う。
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