2000-10-23 ArtNo.24165
◆エタノール混合ガソリン利用のパイロット・プロジェクト実施
【ニューデリー】エタノールをガソリン添加剤として用いるパイロット・プロジェクトが12月31日までにマハラシュトラ州のSangli、Satara、Kolhapurの3地区(district)で実施される。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月20日報じたところによれば、Ram Naik石油・天然ガス相は19日、インド商工会議所連盟(FICCI)主催の「自動車ガソリン添加剤としてのエタノールの利用:実行可能な戦略の模索」と題するセミナーの閉幕に際して、以上の消息を明かにした。それによると既にエタノールのサプライに関わる入札が募集されており、実行可能性が確認されるならサトウキビ農民が恩恵を受けられる他、環境改善にも役立つため、政府は税制優遇措置の適応も検討する。
しかし幾つかの困難も予想される。例えば、BISルールの下、目下エタノールを5%までガソリンに混入することが認められているが、同比率を越える際はBISの規定を改正する必要があり、それには少なくとも4年を要する。またエンジンを改造する必要が有る場合、自動車オーナーの積極的な対応は期待できない。もう1つの困難は高品質な無水アルコールを製造する蒸留施設が少ないこと。この方面の投資は石油会社が長期的にアルコールをガソリン添加剤として使用することが確認されない限り、実行されない。
いずれにしても製糖業界は低コストなエタノールの製造に努めるべきである。コストが低下すれば、石油会社は政府の奨励措置を待つことなく、その利用を検討するはずである。リッター当たりのコストは原油あるいは輸入ガソリンの価格を下回る必要があると言う。
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