NNNNNNNNNNNNNNNN
SEAnews SEA Research, BLK 758 Yishun Street 72 #09-444 Singapore 760758
India Front Line Report
SEAnews Issue:monthly
tel:65-87221054
NNNNNNNNNNNNNNN
2000-10-18 ArtNo.24116
◆労組が港湾民営化計画の足枷に?
【ニューデリー】コンテナ・ターミナル・プロジェクト2件のBOT(建設/経営/引渡)契約が労組の反対で座礁したことから、国内11の主要港を民営化すると言う政府計画の実現性に大きな疑問が生じている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月16日報じたところによれば、カンドラ港湾局(Kandla Port Trust)はこのほど、バースNO.7にコンテナ・ターミナルを設ける契約をオーストラリア企業P&O Portsに発注すると言う案を満場一致で否決した。他方、マドラス高裁はチェンナイ港におけるコンテナ・ターミナル・プロジェクトをP&O Portsに発注することに対する労組の異議申し立てを認め、契約発注の一時停止を命じた。
P&O Portsがカンドラ港とチェンナイ港で経験した挫折は、インドの港湾事業に投資する外国企業が遭遇するであろう問題を暗示している。これらの港湾には9万7000人の労働者が就業しており、政府が港湾、取り分け主要港の民営化を計画する際には労組の厳しい抵抗が予想される。
運輸省はこの点を予見し、港湾民営化ガイドラインに民間オペレーターは契約受注時に労組の承認無く如何なる解雇も行ってはならないとの規定を盛り込んだ。民営化契約を獲得した民間企業が強制的に雇用することを求められる労働者の数は関係する港湾局により算定される。
しかしながら中央政府は港湾民営化に際して同ガイドラインの規定を厳格に守っておらず、加えて民間オペレーターに配員、給与、奨励措置、就業時間、福祉条件等に関する自由裁量を認めたことから、労組の反発を買っている。
カンドラ港の場合、一番札を入れたP&O Portsは民営化ガイドラインの関係条文の廃除を求めるとともに、独自の労働者を投入することを認めるよう要求した。カンドラ港湾局理事会は労組代表の反対にも関わらず多数決でP&O Portsへの発注を認めた。カンドラ港湾局の同決定を受けて、運輸省もP&O Portsへの発注を認可した。しかし労組は、民間オペレーターは1969年港湾労働者雇用スキーム及び1948年ドック労働者雇用法を遵守する義務が有るとして、契約発注阻止を図った。
法的に保護された労働者の権利を剥奪することはできないが、かと言って先端設備を導入し港湾経営の効率化を図る民間オペレーターに余分な労働者の雇用を義務づけるのは、民営化の主旨に反する。政府がこうした矛盾を解決せぬ限り、外国投資家は観望姿勢を保つものと見られ、民営化計画は進捗せぬものと予想される。
[Your Comments / Unsubscribe]/[您的意见/退订]/[ご意見/配信停止]
Please do not directly reply to the e-mail address which is used for delivering the newsletter.
请别用递送新闻的邮件地址而直接回信。
メールをお届けした送信専用アドレスには返信しないで下さい。
SEAnews 掲載記事の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2003 SEAnews® All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.