1995-07-18 ArtNo.2409
◆<星>ニュー・ワールド会長、アムコル会長/取締役退陣
【シンガポール】香港の不動産企業ニュー・ワールドのチェン・ユートゥン会長がシンガポール証取(SES)上場の不動産/貿易会社アムコル・ホールディングズの会長及び取締役のポストを退いた。
アムコルが先週土曜に発表したステートメンツは退陣の理由や後任人事について触れていないが、チェン会長の退陣は2週間ほど前に1.78%のアムコル持ち株を売却したニュー・ワールド・グループがその後3.91%の残余持ち株も処分したのではないかとの憶測を裏付けるものと見られている。アムコルは過去数週間にSESから2度にわたり異常に活発な同社株取引に関して質問を受けていた。1991年にニュー・ワールド・グループ代表がアムコル重役会入りした際には、アムコルに少なからぬビジネスをもたらすものと期待されたが、こうした期待は実現しなかった。
一方、ニュー・ワールド・グループの退出で、インドネシアのビジネスマン、ヘンリ・プリバディ氏が今後より活発な役割を演じるものと予想されている。ナパン・グループを率いるプリバディ氏はアムコルの5.45%のシェアを握り、カン・フイワ氏の15.23%に次ぐ株主となっている。カン氏が汚職問題で積極的な役割を担えない現状から、プリバディ氏はその持ち株以上の役割を果たすことになる見通しだ。プリバディ氏のビジネスパートナーにはサリム・グループのアンソニー・サリム氏、木材王の異名を取るプラヨゴ・パングスト氏、スハルト大統領の子息バンバン・トリハトモジョ氏らが名を連ねており、投資家らは同氏の活躍に期待している。(ST,BT:7/17)
|