SEAnews 2000-10-12 ArtNo.24056

【ニューデリー】Hindustan Motors Ltd(HML)は、1）“Ambassador新モデルの販売拡大”、2）“三菱ランサーの地元部品使用率アップ”、3）“全てのプラントにおけるコスト削減”を通じて赤字経営脱却を図る。
インディアン・エクスプレスが10月10日伝えたところによれば、2000年3月期年度に62クロー(US$1354万)、今年度第1四半期(6月期)にも36クローの損失を計上したＨＭＬは、2001年3月期には現金収支の均衡(cash break-even)を目指し、西ベンガル州カルカッタ近郊のUttarpara工場、マドヤプラデェシュ州のPithampur工場、タミールナド州のChennai工場にそれぞれ独立の黒字転換戦略を導入した。
中でもアンバッサダー及びTrekkerの製造を手掛けるUttarpara工場が売上拡大を牽引するものと期待されている。イスズと提携し、ガソリン及びディーゼル・エンジンの製造を手掛けるPithampur工場では、売上の50％が非ＨＭＬ製品により占められる見通しだ。ディーゼルとガソリンの価格差縮小からガソリン・エンジンの売上増が見込まれ、同社は国内相手先商標製造業者(OEM)市場の開拓も目指している。また昨年同様今年も1000台のイスズ・エンジンの輸出を計画している。
チェンナイ工場の黒字転換の鍵はランサーのローカル化で、国内の他、東南アジアからの部品調達も計画している。またランサーの変形モデルをインド市場に投入する可能性を三菱と協議している。目下ランサーの地元部品使用率は56％で、2001年3月までに70％に高める計画だ。
今年上半期(4-9月)にアンバッサダー9109台、ランサー4024台を販売したＨＭＬは、インド政府の新自動車政策次第では、三菱製の完成車もしくはノックダウン・キットの輸入を拡大する計画で、最終方針は2001年3月に下されると言う。