2000-09-29 ArtNo.23915
◆MUL、廉価アルト800武器に市況低迷の打開目指す
【ニューデリー】Maruti Udyog Ltd (MUL)は小型乗用車新モデルAlto 800の価格を30万ルピー(US$6555)以下に、1100CCバージョンは36万ルピー台に設定、積極的なマーケッティング・キャンペーンを展開することにより、国内自動車市況の低迷や厳しさを増す競争環境を乗り切る計画だ。
インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが9月28/29日報じたところによれば、28日には796cc Alto LXと1061cc Alto VX 1.1が同時に発売された。デリーにおける店頭価格は前者29万9000ルピーと後者が36万5000ルピーで、翌日からデリバリーが開始される。MULのGurgaon工場はこれまでに既に1500台を出荷しており、同社は今会計年度の残る6ヶ月間にアルトの1万6000~1万8000台の販売を目指すと言う。これ以前にMUL筋はアルトの価格はMaruti800の最高価格(26万ルピー)とZenの最低価格(34万ルピー)の中間に設定すると語っていた。
MULはこの日、ETCチャンネルを通じてアルトの発売のもようを正午から2時まで生中継し、その後デリー、ムンバイ、チェンナイ、カルカッタをリンクしたオンライン記者会見を催した。自動車新モデルの発売が生中継されたのは、インドでは初めてのこと。
記者会の席上、Jagdish Khattar重役(MD)はアルトの発売に伴い同社のこれまでのエントリーレベル・カーMaruti 800の生産が段階的に停止されるとの噂を否定、顧客はこれまでMaruti 800のみだったいわゆるAセグメントにおけるより大きな選択の機会を得られると語った。
一方、MULのRohtash Mal重役(MD)は席上、「向こう48時間以内にインビテーション・プライスに関して最終判断を下す」と述べ、値上げは避けられないが、値上げ幅、タイミング等に再検討を加える考えを明かにした。MULは3ヶ月前に値下げしたばかりの大衆車Maruti 800、Omni、WagonRの価格を、10月1日から再値上げすると発表していた。
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