1995-07-17 ArtNo.2390
◆<星>地下鉄東北路線、コストS$50億:MRTC報告
【シンガポール】全長20キロ、17駅の地下鉄(MRT)東北路線の建設コストは全線地下方式の場合、総延長67キロ42駅の既存路線にほぼ等しい50億Sドルにのぼる。
地下鉄公社(MRTC)が14日発表したところによると、南部のワールド・トレード・センターと北部のポンゴールを結ぶ新路線は少なくとも80%が地下方式となる。早期着工し2002年の開通を目指した場合、当初の乗客は1日24万人にとどまり、その後年間1.7%の増加が見込めるものの、2006年までの4年間は収支の均衡は望めない。もし2006年の開通を目指すなら当初から収支均衡を実現できる。いわゆる収支均衡とは乗車料収入が日常の営業支出と減価償却費をカバーできると言う意味で、建設費を含む全てのコストを回収することはできない。また支出される資金を他の用途に運用した場合の利益も配慮した場合、早期着工に伴う損失額は年間2億5000万Sドルにのぼる。しかし交通時間の短縮、国民生活の質的改善、自家用車増加圧力の軽減等のメリットも存在するため、今回の報告書の検討に際して運輸省が経済面のみから判断を下すことはない。全てが順調に行けば年内に検討作業は終了し、内閣に詳細な報告書が提出される。しかし最終決定は閣議により下され、駅の所在地から路線に至るまで全ては未定と言う。(ST,BT,LZ:7/15)
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