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2000-09-06 ArtNo.23664
◆ポリエステル短繊維、第1四半期に2.7%のマイナス成長記録
【ニューデリー】ポリエステル短繊維(PSF:polyester staple fibre)産業は今年第1四半期(4-6月)に過去数年来初めて2.73%のマイナス成長を記録、通年で昨年並みの55万1485トンのレベルに達するか否かが注目されている。
インディアン・エクスプレスが9月4日報じたところによれば、最近同業界の成長は鈍化傾向を見せていたが、マイナス成長に陥るとは誰も予想していなかった。1997-98年度には前年の32万4729トンから43万8616トンに35.07%の過去最高の成長が記録されたが、その後は、1998-99年度19.16%増52万2670トン、1999-2000年度6.07%増55万4373トンと、成長が鈍化した。
こうした背景には、綿繊維と合繊の何れを選ぶかと言う、消費者サイドの好みが挙げられる。また複合繊維工場はPSFをブレンド材料として用いることができるが、複合繊維工場の多くは業況不振に陥っている。また力織機工場は一般にファイバーよりもフィラメントを好む。
この他、輸出市場における東アジア諸国同業者との厳しい競争を指摘できる。そのことは第1四半期のPSF輸出が前年同期の3081トンから1167トンに量で94.59%、また額も173万米ドルから18万米ドルに89.60%の落ち込みを見たことからも窺える。一部の欧州諸国は欧州委員会(EC)にインド産PSFに反ダンピング税を課すよう圧力をかけている。欧州連合(EU)は既にインド産PSFに暫定反ダンピング税を課す方針を決めており、欧州諸国は、さらに確定反ダンピング税が課されるのを待っている。インド政府は抵抗の姿勢を見せているものの、英国、オランダ、オーストリア、フィンランド、そしてデンマークさえもロビー活動に加わる中で、ECがインドに有利な裁定を下すことを期待するのは困難である。インド業界がPSF輸出の回復を期待するのは難しく、5月には輸出ゼロが記録された。
ポリエステル・フィラメントも、PSFのようにマイナス成長には陥らなかったものの、今年第1四半期には成長の鈍化を見た。ポリエステル・フィラメントも1997-98年度に35.40%の過去最高の成長率を記録した後、1998-99年11.68%、1999-2000年(79万7716トン)7.02%と、成長の鈍化を見、今年第1四半期には昨年同期の19万2266トンから20万1622トンに僅か4.87%の成長が記録された。
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