2000-09-06 ArtNo.23659
◆SAIL、新規鉄鋼プロジェクトへの融資凍結呼びかけ
【ニューデリー】国営Steel Authority of India Ltd (SAIL)は日曜、金融機関に対し、現在の業況不振に鑑み新規鉄鋼プロジェクトに対する融資をストップするよう呼びかけた。
インディアン・エクスプレスが9月4日伝えたところによると、SAILのArvind Pande会長はPTI通信の電話インタビューに応じ、金融機関に対する以上の要望を語った。それによると困難な市場環境は、各社の業績に反映されており、第2四半期の業績は前期ほど良好ではない。SAIL自体は内外の需要軟化の影響をまだそれほど感じていない。今日のダウンスイングは、これ以前のリセッションの僅か6ヶ月後に生じたが、JindalsやIspat等の新設備の稼働で供給は大幅に拡大している。
SAILは過去2年に及ぶリセッションの間に生産削減を行ったが、他社は生産抑制に真剣に取り組まなかった。今日の状況下には新たな設備拡張は認められるべきでなく、金融機関の慎重な対応が求められる。
国内の主要鉄鋼会社はいずれも輸出拡大を目指しているが、国際価格の下降や、米国を含む一部の国の反ダンピング措置により、輸出拡大の望みはかなえられそうにない。
国際市場へのフリー・アクセスを維持する面では、政府の一層の努力が求められる。米国はインド鉄鋼産業にとって重要な市場であり、米国の反ダンピング措置は国内業界に深刻な打撃を与える。
先週Pande氏に率いられる鉄鋼業界代表はBK Tripathi鉄鋼相に会見、米国との二国間協議の際、鉄鋼問題を取り上げるよう要請した。鉄鋼省は米国がインド産鉄鋼産品に84%の反ダンピング税を課した問題を世界貿易機構(WTO)に持ち出す方針と言う。
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