2000-09-04 ArtNo.23632
◆IBP、年内にデリー/ムンバイに自動車用LPGスタンド設置
【ムンバイ】政府系石油商社IBP Ltdは今年末までにデリーとムンバイに自動車用液化石油ガス(LPG)スタンドを設ける計画だ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月1日、IBP幹部の言として伝えたところによれば、LPGは環境面からもコスト面からもガソリンやディーゼルに比べユーザー・フレンドリーな自動車燃料と言える。
最近インド国会は自動車燃料としてLPGの使用を認める自動車法(Motor Vehicles Act)修正案を通過した。また戦略的移動圧力容器規則(Strategic and Mobile Pressure Vessel Rules)も改正されたが、必要な他の諸措置も今年12月までには完了する見通しだ。この他の措置には、自動車規則(motor vehicles rules)の修正、自動車用LPG仕様に関する通達、自動車用LPGタンク/付属品の設計/検査基準の作成が含まれる。
当初は供給を大きく上回るLPG需要が主要な課題とされ、LPGの輸入に適した港湾施設も存在しなかった。しかしKandla港とMangalore港のLPG陸揚げ施設が稼働し、Reliance PetroleumのJamnagar製油所とIndian Oil CorporationのPanipat製油所が操業を開始する中で、これらの問題は解消した。
自動車の走行距離1キロ当たりの燃料コストはディーゼルが2.80ルピー、CNGは1ルピーで、LPGのそれはCNGを下回る可能性がある。またLPGのコンバージョン・キットは1万2000ルピー(US$262)で、CNGの3万6000ルピー(US$786)を遙かに下回っている。
ムンバイ市内のタクシー5万5000台の内1万2000台が圧縮天然ガス(CNG)を使用、デリーやムンバイのタクシーは既にLPGを使用しており、これらは違法行為だが、LPGの潜在性や顧客にフレンドリーな燃料需要の大きさは窺える。
IBPは来年3月までに全国に約20店のLPGスタンドを設けるが、多くの国営石油会社が同市場参入を目指していると言う。
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